マニア好き
Psilotum nudum
写真は、マツバランPsilotum nudumです。
品種は九十九金斑(ツクモキンプ)ということです。
松葉蘭は、4億年前始めて地上に進出した植物リニア(Rhynia)
などの特徴を今に伝える、生きている化石の様な植物です。
葉は退化し地上部と地下部に分かれていますが、地下部は
植物学上の根の要件を備えていません。
日本の古典園芸は少ない植物の種の中での形質の変化や
斑等のバリエーションを楽しみます。 これに対しイギリス発祥
のガーデニングは種の多様さに重きを置きます。
この違いはイギリスの植生が元々多様性に欠き、海外から
プラントハンターのもたらす見たこともない様な植物に価値を
見出したのに対し、日本はその恵まれた豊かな植生ゆえに
その必要がなく、身近な特定の植物が見せる変異に珍しさを
見たからではないでしょうか。
私は、この単純な植物が表す繊細な芸に魅力を感じると同時に、
同じように見える中から個々の違いを見つけ楽しむ日本の
古典園芸が素敵だなと思います。
根元近くに見えるのが今年の新芽です。
« 赤い砂漠の住人 | トップページ | T.seleriana アリんこパラダイス »
「古典園芸 Japanese traditional horticulture」カテゴリの記事
- 松葉蘭 富嶽の虹 の新芽。(2023.08.30)
- 朝顔`暁の海´(2023.08.02)
- 棕櫚竹`白青殿’ 斑入りのシュロチク(2023.07.15)
- 富貴蘭`大江丸の縞´の花。(2023.07.14)
- 江戸細辛 かんとうかんあおい(2023.05.03)
コメント