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2007年11月

2007年11月30日 (金)

イライラするのも当然です。

Yuzu

          Citrus junos

写真はゆずの木です、品種は、かの有名な

徳島の‘木頭柚子’です。

柚子とは果実のことで、‘柚’という木に生る子供‘実’

と言う意味だそうです。

ユズの木は普通カラタチ台木に接木した形で売られて

います、これは結実するまでの年数を短くする為で、

接木をしていないと「桃栗三年柿八年柚子の大バカ

○○年」(○○に入る数字は地域によって異なるそう

です)という様に、結実までにとんでもない年数を必要と

してしまいます。

写真の木は植えて4年目に1個、5年目に3個実を生らせて

くれましたが、その後接木の上から柚子の自根が伸びて

しまい接木の効果が無くなってしまいました←大失敗。

その為5年目以降7年目の今年まで実を付けてくれません、

イライラします。

近年一時のガーデニングブームが過ぎ去り、団塊の世代

の都市部の高層マンションへの移動も逆風になり、園芸が

衰退しているようです。その理由の多くは園芸は結果が

出るまでに時間が掛かるからだそうです、簡単で

インスタントな時代ですから。でもその時間を掛けて作り

上げることに園芸の意味があります、結果が出なくて

イライラするのも園芸の要素の一つなのでいいことなのです。

2007年11月27日 (火)

クリスマスローズの咲くクリスマス

Helleborus

           Helleborus niger

Helleborus nigerの‘パウロ’という品種です。

クリスマスローズといえば何といってもこのnigerがいい

ですよね。最近はオリエンタリス系の交配種が人気ですが、

純白の花がうつむき加減に咲く様子は他の品種には決して

無い魅力です。

種名のnigerは何と読むのでしょうか? 時々‘ニガー’と表記

されているのを見かけますが、ニガーとは黒人に対する蔑称

です、この花にふさわしいとは思いません。

‘ニゲル’の方がいいと思います、正式な発音を知らないので

分かりませんが。

オリエンタリス種は春咲きなので、クリスマスの時期から

寒さを耐えながら咲く様子を見たいならばnigerを植えて

ください、真っ白な花が輝くように庭に景色を添えてくれます。

ただし店内で売られていたクリスマスローズをいきなり寒空の

下に放り出すと、枯れはしませんが低温で傷む事があるので

注意が必要です。

2007年11月24日 (土)

ギボウシの黄葉

Hosta

          Hosta‘Blue Angel’

Hosta‘Blue Angel’の黄葉の様子です。

この品種はブルーグレーの大きな葉を広げダイナミックな

演出が出来ます、ただし大型品種なので場所をとります。

今年までホスタの黄葉なんて気にも留めていませんでした

が、ある種苗会社のカタログで取り上げられているのを見て

初めて気付かされました。

こう見ると意外と綺麗ですよね。今年は紅葉が全国的に遅い

ですが、このところ一気に冬の気配が感じられます。

でも鉢植えにしてあるモミジはまだ紅葉していません。

2007年11月22日 (木)

Aloe namibensisは貯める

Aloe_namibensis

           Aloe namibensis

ナミビア中央部に自生するこのアロエ・ナミベンシスは

最も過酷な環境に耐えるアロエです。

Aloe namibensisの葉は写真を見てもらえれば分かる

ように、葉に非常に多くの水を蓄えることが出来ます。

見た感じがもうほとんど円筒形になっています、

そんなに貯めなくても・・・と思ってしまいますが

これがこのアロエの強さの秘密です。

日本では真夏の猛暑期と冬の寒い時期はアロエの

根が休眠する為水を遣ると根が腐ります、その為

水を切って強制的に休眠させます。

今年の夏も二ヶ月ほど断水したのですが、この

ナミベンシスはビクともしませんでした、葉が少しも

痩せなかったのです。同じように断水したAloe plicatilisは

葉が薄くなってしまいました。

それにしてもこの葉まるまると太ってますよね、たくましい。

2007年11月17日 (土)

イワヒバの胞子

Iwahiba

         Selaginella remotifolia

写真のオレンジ色に見えるものがイワヒバの

胞子です、雨が降らず乾燥してくるとこの様に

葉の間が開き(檜の葉の様に鱗片状になっている)

外に見えてきます。

この状態で水をあげると葉の間に隠れて目立たなく

なります。胞子は葉を手で弾くと煙のように飛んで

ゆき、知り合いの園芸店では飛んだ胞子から自然に

色々な所から岩檜葉が生えています、が余程環境が

合わないと生育しないらしく私の家では発生して

きません。

2007年11月16日 (金)

T.ionantha strictaとrositaのお話

Ionantha2

写真は右Tillandsia ionantha var strictaと

左T.ionantha rositaです。Rositaはstrictaの一つ

なので葉幅や形状はとても似通っています、

違いはstrictaが上の方に葉が向くのに対しrositaは

横向きに葉を伸ばし全体的に丸く育ちます。

ロジータの花は見たことがありませんが、ストリクタは

花時に葉が真っ赤に染まりとても綺麗でした、

おすすめです。

チランジアの栽培とは何でしょうか?

チランジアの栽培は実は山野草栽培なのです。

ですから私はチランジアの交配種は好きでは

ありません、山野草を栽培する醍醐味は自分の

育てている花と同じ植物が地球のどこかで同じ

ように花を咲かせていると感じられる事ではない

でしょうか、自然とのつながりを実感できる、これが

山野草栽培なのです←超大げさ。

なので自然の中でどこにも咲いていないような

交配種を育てることに、あまり意味を見出せない

のです。なーんちゃって。

2007年11月15日 (木)

♪さいた~ 赤 白 黄色

Tulip

          Tulipa montana

このチューリップは原種系でTulip wilsoniana

又はTulipa montana Lindleyと呼ばれているものです。

来春に向けて秋植え球根を植えている方も多いの

ではないでしょうか。

私はチューリップはどうしても一度植えて花を見たら

使い捨てという可哀想なイメージが強くなかなか

植える気がしません、実際球根を堀りあげて保存しても

次の年に咲くことは稀ですし、ウイルス病にすぐ罹って

しまい他への伝染予防の為抜き捨て焼却してしまうのが

オチだからです。

でもこのチューリップは違います、毎年咲いてくれるのです、

原種系の強さと野性的な美しさがいいです。

大量消費のガーデニング、パンジーやプリムラなど

どう思いますか?

2007年11月14日 (水)

アメリカハナミズキの紅葉

Cornus

          Cornus florida

アメリカハナミズキ(Cornus florida)です。

家でこれだけの紅葉が見れるのは贅沢です、

ハナミズキは春の花と秋の紅葉の美しい木の一つ

なので庭にあるとステキです。

品種は「アップルブロッサム」です、まだとても小さい

ですが紅葉は一人前です。

アメリカハナミズキが日本に導入されたのは

明治中期頃だそうです、大正12年に東京都が

ワシントン市に送ったサクラの木のお返しにもらった

のが有名です。

原産地はアメリカ合衆国の東部だそうです、種名は

フロリダ半島を意味しているのでしょうか。

祖父の家に大きなハナミズキの木が有りましたが、

スズメバチが巣を作る材料に根元の木部を幹回り

一周かじりとってしまった為枯れてしまいました、

あれほど大きくなる為には何年掛かるでしょうか・・・。

2007年11月13日 (火)

茶の実ともだち

Thea2

           Camellia sinensis

お茶の実の写真です、普通この様に3個の種が

入っています。

お茶農家では、樹勢が衰えて来年の萌芽が遅れる

為に種を付けささない様にします。

昨日この実を採って灯篭の中で乾燥させていたら、

な・なんと種が2個になっていました・・・ガーン。

しかも残った内1つは殻が割れていました、鳥の

仕業でしょうか、灯篭が丁度いいエサ台になっていた

ようです。

お茶の種は取り蒔きするか来年早春に植えます。

幸運にも残ったたった一つのこの種は来年の春撒き

にします、茶の木の小品盆栽への第一歩です、

発芽の様子などはブログに掲載します。

写真の後ろにボヤーッと写っているのが絶好の

エサ台となってしまった石灯籠です。

2007年11月12日 (月)

ヤマブドウの紅葉

Budou

          Vitis coignetiae

ヤマブドウ(Vitis coignetiae)の紅葉です。

もう少し赤くなると思いますが、関西の平野部では

これ位の色が限界です。

葡萄の紅葉は赤く色付くものと黄色に色付くものに

分かれます、例外は有りますが黒い実を成らせる品種

は赤に、黄緑の実を成らせる品種は黄色に紅葉する

そうです、ヤマブドウにも黄色く色付くものがあります。

ヤマブドウは普通酸っぱいですが、この写真の品種は

糖度の高い月山系統の選抜品種なのでとっても

甘いそうです、オス木が無いので実りませんが・・・。

事態を打開すべく今年もう一本ブドウを導入します、

受粉樹として実の成らないヤマブドウのオス木を

植えるのもつまらないので、ワイン用の品種Cabernet

Francを植えます。花期が合わなかったりしたら無駄骨

ですが・・・。でもこの紅葉を見るだけでもヤマブドウを

植える価値は充分です。

昨日はすがすがしい小春日和でした、今日はさむーい。

小春日和のことを英語でIndian summerと言います、

そんな一日でした。

2007年11月10日 (土)

那賀川菊の咲く初冬

Dendranthema

          Chrysanthemum yoshinaganthum

那賀川野菊の花です。

毎年紅葉の木々の根元で咲いてくれます、

いつもはこの菊が咲く時期はもっと寒いのですが・・・。

この那賀川菊は日本で唯一渓流帯に生育する

とても珍しい野菊です。

渓流帯とは川辺の大雨で川が増水した時などに川の

流れに水没してしまう場所のことです。

この写真の菊の葉を見てもらえば葉が幅が狭く

とても流線型になっているのが見て取れると思います、

これは那賀川菊が水没したときに、その葉に受ける

強い流れの抵抗を減らして植物体が千切れたり

根から引き抜かれないようにするため進化した証です。

この花は咲き進むと少し紫がかり、その様子も

とても雰囲気があります。

花の少ない時期にちょっと青臭い匂いと共に咲く

野菊の美しさは、秋の終わりの寂しさとあいまって、

庭に侘びの景色をそっと添えてくれます。←文学的~♪

2007年11月 9日 (金)

T.caerulea

Caerulea

           Tillandsia caerulea

Tillandsia caeruleaの写真です。

栽培はいたって簡単です、素焼き鉢に放り込んで

おいて、水が好きなので春から秋までは毎日頭から

水を掛けていたら自然に成長し増えます。

銀色でまっすぐ針のように広がる葉は硬質な

イメージがあり(実際は硬くは有りません)アレンジに

使いやすいと思います。

葉は長いもので5cm程あり、まとまると存在感が

あります。青い花が咲きます。

2007年11月 8日 (木)

蔦の秋の色

Tuta2

          Parthenocissus tricuspidata

以前紹介したツタの盆栽の今年の模様です。

気温の下がり方が鈍いのと、あまり日の光に当て

なかったため燃える様な赤に紅葉しませんでした。

このツタはとても赤く紅葉する種類なのですが、

なかなか人の手で再現するのは難しいようです。

2007年11月 7日 (水)

ベビーティアーズの増やし方

Soleirolia3

         Soleirolia soleirolii

Soleirolia soleirolii (ベビーティアーズ)の飾り方の

一例です。あまり光沢の無いマッドな白の鉢に植えると

緑の葉が引き立ちます、この鉢は高台が高いので

夏にすっきりとした印象を表現できます、

まるでヨーロッパの街角の白壁から垂れるアイビー

のようですね。

ベビーティアーズもここまで大きくなると増やしたくなります、

匍匐して広がる性質を利用してグラウンドカバーに

植えようかと思いましたが、この植物がオンブバッタの

大好物だったことから諦めました。Soleirolia2

         Soleirolia soleirolii

一番簡単な増やし方は株分けで、鉢から抜いて

根鉢を培養土ごと切り分けて各々鉢で育てれば

いいのですが、せっかく大きく育てたものが台無しに

なります。そこで少し時間は掛かりますが大きく育てた

形を崩さずに増やす方法をご紹介します。

まずベビーティアーズはロン毛(←死語)になってくる

ので、その先が土に付くように培養土の入ったポットを

置きます、後はポットにも水を遣っておけば走茎から

自然に発根してきます、発根したのを確認して親株

から切り離します、これでOKです。

今日は季節が逆戻りしたかのような日差しの暑い一日

でした。

2007年11月 6日 (火)

ラッキョウの花

Rakyou

           Allium chinense

この季節、鳥取砂丘周辺の畑はこのらっきょうの花で

一面赤く彩られます。

漢字では薤や辣韭と表記されます。

このらっきょうは今年の春塩漬けにされ、さらに酢漬け

にされるところを幸運にも私に救われ花を付けたもの

です←恩着せがましい。

野菜などの花にも綺麗なものが多くあります、

イスラエルでは春菊が野原一面の花畑を作り出します。

らっきょうの栽培方法は知らないのですが、春に植えて

夏の終わりまでは殆ど葉を出さず、秋の始めごろから

どんどん成長しました。

肥培が足りないのか本来はもっとボール状に多くの

花をつけるようです。

今日は午前中雨で午後からも曇りが続いています、

秋なのに高い空が見れませんが庭には着実に

秋が来ています。ヤマブドウも紅葉を始めています。

2007年11月 5日 (月)

本降りに なって出てゆく・・・

Podophyllum2

           Podophyllum pleianthum

今日は午後から雨が降ってきましたので雨宿り

できそうな写真を載せます。

折り畳み傘を持ってはいたのですが干してたたむ

のが邪魔くさくて使いませんでした、欧米では少々の雨

では傘を差さないそうです。

写真は以前にも紹介した台湾八角蓮(Podophyllum

pleianthum)の葉を下側から撮ったものです、

ちょっと小人になった気分を味わえませんか?

群生してくると葉でこの様なドームを形成します、

雨宿り出来そうですよね カエルなら。

力強く伸びた茎、天井を支える梁、まるでサグラダ・

ファミリア教会の中みたいです。

2007年11月 3日 (土)

綺麗な花には毒がある

Aconitum

          Aconitum cv.

トリカブト(aconitum)の花の季節です。

写真は数年前に撮影したもので、このときは花が

沢山付きました。

トリカブトの名の由来は天平時代の舞楽で襲装束に

着用する兜(鳥兜)に花の形が似ているからです。

このトリカブトは私の好きな映画「天河伝説殺人事件」

の劇中で山トリカブトが殺人の道具になったことで

有名ですが、写真の個体は園芸品種です。

花が綺麗なのはいいのですが、栽培で最も気を使うのが

何といっても植替えです。根茎に植物性アルカロイドを

含むため、手に傷などがあるときはやめた方がいいです、

綿の軍手をはめて植替えしていますがその後食事を

するのには勇気が要ります、インド人だったらとっくに

死んでいます、お箸の国に生まれてありがと~。Aconitum_1

           Aconitum cv.

次の写真は春のトリカブトの新芽です。

ニリンソウの葉っぱに似ている為、誤って山菜として

摘まれ毎年のように死人を出しています。

そんな毒草のトリカブトですが山野草栽培では結構

人気が有ります、使い方さえ誤らなければ・・・。

栽培は簡単で、乾燥するところでなければ日当たり

から半日陰まで生育します、ときどき葉を食害する

害虫(←勇気に乾杯!)が発生しますが問題はありません。

2007年11月 2日 (金)

Echeveria canteは青いバラ

Cante

          Echeveria cante

まるで青いバラのようでしょ!

Echeveria属の原種canteです。

厳しい夏を乗り越えたエケベリアはこれから冷涼期

に向けてどんどん綺麗になっていきます←あやかり

たい、秋から春までが鑑賞時期です(厳寒期は霜よけ

など保護をする必要があります)。

この株は直径が25cm程あります、大型なので

栽培場所に困るのですが、これも雨に当てると葉の

表面の白い粉が取れてしまうので雨除けが必須

条件です。

仙女盃と同じように直射日光が大好きですが、高温

多湿が苦手なので真夏は遮光が必要です、

害虫の予防には粒剤の殺虫剤を根元に撒いています。

赤く縁取られた青い葉はこれからもっと鮮やかになります。

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