着生根の執念
熊本地震 熊本県・大分県を中心として広い地域に
地震の被害と影響が出ています。
断層が連動して次々と起こる余震・本震に心も疲弊
すると想像できます(私は震度1から2でもとても怖いですから)。
被災者の方々にお見舞い申し上げます。
自衛隊をはじめ救援活動にあたられている方々を
心から尊敬します。
各自治体の機関からも救援隊が出発していますが、
この前ニュースで見た消防隊の出発式はとても
カッコよかったです。
海外からも多くの援助の申し出があり、一日本人として
感謝しています。
ブログに戻ります。
roots of Cattleya walkeriana
カトレア・ワルケリアナの根です。
蘭の本体を固定していたシュロ縄にまで根が絡んでいて、
コルクの割れ目にも根を食い込ませています。
植物を育てていて一番感じることは「植物は生きることを
サボらない」です。
私は一人間として反省すること多しです。
枝葉や根が伸びるときには常に生きるための可能性を
探っています。
当然その全ての試みが成功するわけではありませんが
植物は着実に成長してゆき、ある日無駄と思われていた挑戦が
成果を出すこともあります。
植物が動かないときにすら生きるための合理的理由があります。
一見、効率的で無駄の無いような植物の成長も試行錯誤の連続です。
roots of Cattleya walkeriana
着生蘭は植物にとって生きるのに厳しい環境を選択して
いるので、その根はその事を如実に表現しています。
着生蘭の根は表面がべラーメン(velamen)層に覆われて
います。
べラーメン層は水を一時的に蓄え、根が水をゆっくりと吸収
するのを助けるとともに樹皮などにしがみ付く働きもします。
チランジアの着生根は着生だけに特化しているので(チランジア
は葉表面からの吸水が主で根ではほとんど水を吸いません)
べラーメン層はあまり発達していません。
着生蘭の根は躍動的で、生きるための執念のようなものを
感じさせてくれます。
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