五葉松の接木部分と台木の種類。Grafting of Pinus parviflora.
Pinus parviflora
五葉松の増やし方には、接ぎ木・挿し木・実生の3つがあります。
今回は台木の種類と、それに関係する接木部分の特徴について
書きます。
graft union of Pinus parviflora
まず、増やし方で一番多く用いられている黒松台木について。
五葉松の銘品は黒松に接ぐことが多く、
五葉松の穂木を黒松に「腹接ぎ」することが多いです。
「腹接ぎ」は黒松の根元付近に切り込みを入れ、五葉松の穂木を
挿し込みます。
接木の成功率が比較的に高く、多く用いられます。
上の写真では台木の部分の方が細くなっています。
graft union of Pinus parviflora
↑の写真も黒松台木のものです。
「腹接ぎ」した後に五葉松の穂木が活着すると台木の黒松を切る
のですが、その黒松を切った痕が目立ちます。
また、黒松の台木の成長が早いので根元が異常に太った印象になっています。
graft union of Pinus parviflora
↑の写真は台木に五葉松を用いたものです。
接木部分が目立たなく、本格的な盆栽を作るのに好まれる方法です。
五葉松台木の接木は活着させるのが難しいのか、あまり出回りません。
接木技術の上手い下手に出来が左右されます。
五葉松`瑞祥´は挿し木で増やすことが出来ます。
他の五葉松の品種も挿し木することはできますが、成功率は低いです。
Pinus parviflora `福吾妻´
実生で増やされた五葉松です。
葉性の良い物(短葉性)や八房性のものが実生で増やされます。
銘品種ものと比べると葉性が劣るものも多いかもしれませんが、唯一
のオリジナルの松の盆栽を作ることが出来ます。
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