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古典園芸 Japanese traditional horticulture

2023年5月 3日 (水)

江戸細辛 かんとうかんあおい

P5032314_1_1 Asarum kooyanum var. nipponicum `葵錦´

かんとうかんあおい(Asarum nipponicum ,Heterotropa nipponica

の素心(花や葉柄が緑色)で葉模様の美しい物が選別され、

園芸品種となりました。

細辛`葵錦´の葉です。

P5032315_2_1 Asarum kooyanum var. nipponicum `葵錦´

葉の地模様などが鑑賞の対象となります。

写真では表現できていませんが、葉は光に当てるとキラキラと

輝きます。

年に一度、春に新しい葉が出てきます。

P5032317_3_1 Asarum kooyanum var. nipponicum `三保の松´

細辛`三保の松´

`葵錦´のように葉脈の模様が目立つものもあれば、`三保の松´

のように迷彩模様に見える物もあります。

地模様は何層か重なっています。

P5032318_4_1 Asarum kooyanum var. nipponicum `昭和錦´

細辛`昭和錦´

`昭和錦´は葉が暗い緑色になります。

葉の数も多くなる特徴があります。

どれも4号鉢に収まるぐらいのサイズ感で、観葉植物としても

有望です(日陰にも強い)。

愛らしい小型の植物で、種類も多いのでコレクション性が高いです。

葉が完成してからの水遣りは毎日ではなく、表土が乾いたら

灌水する程度にします。

2023年4月26日 (水)

日本サクラソウ

P4212274_3_1 Primula sieboldii

日本サクラソウ(零れ紅×帯広)の花です。

学小名のシーボルディーは、幕末に来日した医師シーボルトに

対する献名です。

P4212275_4_1 Primula sieboldii

ニホンサクラソウは江戸時代から園芸品種が作出されていました。

写真の花は`零れ紅´と`帯広´を交配させて得られたものです。

基本種よりも濃色です。

種子は発芽してから2年目に花を咲かせます。

2023年2月 5日 (日)

福寿草の花

P2052126_1_1 Adonis amurensis

この品種は大輪で、花径は5.5㎝です。

もともと万重咲きの品種ですが、二重咲きで咲いてしまいました。

P2052127_2_1 Adonis amurensis

変な咲き方をしています。

本来は花弁(この場合は萼片)がパラボラアンテナの

形に開きます。

耐寒性は強いですが耐暑性が弱いので、休眠する夏は

日陰へ移動させます。

1年中水遣りをするので排水性の良い用土で植えます。

2023年1月24日 (火)

細辛が寒さに当たり。

P1222106_1_1 Asarum nipponicum `葵錦´

細辛の葉が寒さでピンク色を帯びています。

寒さからの保護はせずに、露天の屋外で周年栽培しています。

関東地域までの耐寒性はあります。

半日陰から明るい日陰で管理し、雨に当てても大丈夫です。

新しい葉が出てきて、葉が完成するまでは毎日水遣りを

しますが、葉が硬化した後は鉢土が乾いたらあげる程度の

水管理をします。

 

2022年10月 8日 (土)

シュロチク`白青殿´は難しい。

Pa081925_2_1 Rhapis humilis `白青殿´

「斑」のみになったシュロチクの葉です。

葉緑素が無いので枯れてきます。

派手斑の棕櫚竹`白青殿´は、この様な葉が出てくることが

あります。

Pa081926_3_1 Rhapis humilis `白青殿´

この様に腐るように葉先から枯れてくるので美観を損ねます。

葉緑素の無い葉を保つことはできません。

斑の部分が多い棕櫚竹‘白青殿’も葉先から枯れてくる事が

多く、綺麗に育てるのは至難の業です。

Pa081928_4_1 Rhapis humilis `白青殿´

一方、こちらの株は地味斑の棕櫚竹‘白青殿’です。

よ~く見ないと斑が入っているのかどうか分からないですが、

斑を発見した時の喜び?みたいのがあります。

地味過ぎて「斑」の入っていない葉も多いですが、

葉先の枯れは見当たりません。

もう少し斑が入ってほしい株ですが、とても育てやすいです。

Pa081929_5_1 Rhapis humilis `白青殿´

葉緑素のある部分と斑の部分が同居していると、葉が

枯れにくいです。

斑の筋が細かく分かれて入る(櫛目斑,刷毛目斑)だと

なお理想的です。

Pa081930_6_1 Rhapis humilis `白青殿´

棕櫚竹‘白青殿’は地味な斑入りの方が絶対に育てやすいです。

2022年7月31日 (日)

松葉蘭`富嶽の虹´

P7311845_1_1 Psilotum nudum `富嶽の虹´

松葉蘭`富嶽の虹´

斑の部分の色が白く抜けています。

マツバランはデボン紀に地上に進出したリニア植物(クックソニア)

などによく似ていて、その原始的な姿が魅力です。

乾燥には強く、水のやり過ぎに注意します。

腐植質の少ない清潔な用土を好みます。

P7311846_2_1 Orthetrum albistylum speciosum female

シオカラトンボの雌だと思います。

2022年7月22日 (金)

棕櫚竹(シュロチク)‘白青殿’の地味斑と派手斑。

P7221835_2_1 Rhapis humilis variegata`白青殿´

棕櫚竹‘白青殿’(根詰まりで葉緑素の緑色が薄いです)。

シュロチクや観音竹は、ヤシの仲間では耐寒性があり

観葉植物として採り入れやすい種類です。

 シュロチクは中国南部が原産で、江戸時代に琉球を経て

日本で栽培されるようになりました。

`白青殿´は太平洋戦争前に兵庫県・網干で発見されました。

現在育てられているものは、その株分け品だと思います。

P7221836_3_1 Rhapis humilis variegata`白青殿´ leaves

葉は掌状で深く切れ込みます。

棕櫚竹(棕梠竹)‘白青殿’は写真のように葉割れした

一部に「斑」が入るような地味な物が育てやすいです。

P7221837_4_1 Rhapis humilis variegata`白青殿´ leaf

葉割れした部分に「斑」の部分と緑色の部分が同居して

いたら「斑」の部分が枯れ込みにくく綺麗に育てられます。

P7221838_5_1 Rhapis humilis variegata`白青殿´ leaves

葉の大部分に「斑」が入る派手斑の個体は、葉緑素の無い

「斑」の部分が枯れやすく綺麗に維持できません。

P7221839_6_1 Rhapis humilis variegata `白青殿´leaves

↑の株も「斑」の部分が枯れてしまっています。

棕櫚竹‘白青殿’を買う場合は、出来るだけ斑が入って

いない様な物がおすすめです。

2022年7月15日 (金)

観音竹 `大判の縞´ に子株が出ました。

P7081806_2_1 Rhapis flabelliformis `大判の縞´

観音竹`大判の縞´

株幅は約85㎝です、普通は伝統園芸ではここまで大きくは

育てません。

P7081807_3_1 Rhapis flabelliformis `大判の縞´

根元の子株です、2本出てきました。

今のところ2本共に全ての葉に斑が入っています。

P7131814_1_1 Rhapis flabelliformis `大判の縞´

樹高は約60㎝。

2022年5月15日 (日)

セッコク`大川素心´

P5051632_10_1 Dendrobium moniliforme `大川素心´

セッコクの素心花です。

P5141666_1_1  Dendrobium moniliforme `大川素心´

石斛の花が咲くと庭の一部が深山幽谷の雰囲気になります。

2022年5月 2日 (月)

細辛の葉っぱ。

P5011594_1_1 Asarum nipponicum `葵錦´

細辛の多くは江戸細辛(カントウカンアオイ)の素心の品種です。

新しい葉が出揃い、今が一番の見頃です。

少し日当たりが強いのか葉柄の伸びがいまいちですが紹介します。

P5011599_4_1 Asarum nipponicum `葵錦´

細辛`葵錦´です。

細辛は丈夫でコンパクトで鉢植えに出来、狭い日本の住宅事情にも

合った観葉植物です。

日陰にも強いので一時的ならば室内に飾ることもできます。

P5011597_3_1 Asarum nipponicum `葵錦´

今年は立派な葉ができました。

P5011596_2_1 Asarum nipponicum `三保の松´

細辛`三保の松´

葉の地模様と色が複雑に重なっています。

細辛の葉は当てる光の角度でキラキラと輝いて見えます。

P5011601_6_1 Asarum nipponicum `昭和錦´

細辛`昭和錦´

葉は、もっと暗く深い緑色になります。

`昭和錦´は葉が多く出やすく大株にすると美しいです。

P5011600_5_1 Asarum nipponicum `昭和錦´

細辛`昭和錦´も今年は大きな葉が開きました。

P5011602_7_1 Asarum nipponicum `興亜の光´

細辛`興亜の光´

`興亜の光´は出来が悪かったです。

もう少し葉が固まったら根の様子を見る必要があります。

 細辛の葉の魅力は奥が深いです。

葉模様は表面的な魅力の一つにすぎません。

細辛は伝統園芸の中でもマイナーな分野で、入手も難しいですが

葉の綺麗さとコレクション性を兼ね備えているので育てていると

楽しいです。

育て方は根腐れに注意するぐらいで簡単です。

半日陰で生育するので日当たりの悪いところに栽培棚を作ると

簡単です。

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